当施設は住宅型有料老人ホームです。住宅型というのはあくまで「自宅として住まう」ということを目的としています。病院や介護保険施設とは異なり集中的なケアは提供していませんが、プライバシーを保ちつつ訪問介護を含む様々なサポートを受けながら安心な生活がおくれます。私たちが入居者様の生活を支えていく上で私たちが大切にしている3つのテーマがあります。
「自然であること」
あくまで入居者様の生活がそこにあり、私たちはそれを支えているだけのこと。
入居者様がここで暮らしているのは治療のためではなく、普通の生活をし、自然に暮らしていくことです。
「安心であること」
ナースコールが設置されており24時間スタッフが常駐し、緊急の場合にも充分な対応ができる体制となっています。「あの人がいるから安心だ、あの人がやってくれるから大丈夫だ」そんな安心感を持って生活していただくことです。
「親身であること」
私たちはどんな時でも入居者様の味方です。何か問題が生じた時には先ず入居者様と共に悩み考え、解決方法を模索します。こちらの都合ではなく、常に入居者様に寄り添います。
昨今、私は「介護」の不自然さについてよく考えさせられます。治療を目的とする病院等の「看護」。元々はそこから枝分かれした「介護」ですが、私たちが携わり担っていくべき「介護」というものとは、特別なものでも非日常的なものでもなく普通に生活をするための支援であり、私たちに求められることは、いかにその人らしく安心して充実した生活をおくる為の知識や技術を提供することであり、そして何より大切なのは人と人としての信頼関係だと私は信じています。
核家族化等で高齢者層の独居化が進み、ご家族としても支援できないケースや日中独居と呼ばれる不安を抱えた状況など、介護業界全体に対するニーズはまだまだ高まっていると思います。だからこそ私たちはしっかりと向き合い、寄り添い、プロフェッショナルとしての仕事をしなければなりません。私の願いは「介護」をもっと身近で自然なものにし、ここに入居してよかったと思っていただけること、ただそれだけです。
幸い私の信念に共感してくれるたくさんの人たちと巡り会うことができ今日までやってくることが出来ました。
‟すべての高齢者が安心して自然な暮らしをおくれる社会に”そんな願いをもって邁進していきたいと思います。
施設長 寺﨑 丈春